あれってあっちゃんの引退構文じゃん
TOKIOの山口が強制わいせつ罪の疑いで逮捕された。
で、まあそれはこの記事とはあんまり関係がない。いやおおいにあるけど。
関連して、TOKIOのメンバーが公の場で「福島の野菜のおいしさは変わらないから食べてね」という旨を発言した。
そして私はこの言葉が気に入らなくて、うっかり口を滑らせて「福島を利用してんじゃねえよ」と発言し、(その場にいた約三人の間で)物議をかもした。
みんな、利用してるわけじゃないやろとの論調だった。
言われてみれば、別に利用してるわけじゃないか。
じゃあなんで気に食わなかったんだ?
と思ったので、反省も込めて考察する。
最初に見たときは、被害を受ける福島、支援するTOKIO、その功績を忘れないでね、というアピールだと受け取った。
しかし、あれはTOKIOと関係した当事者農家に向けての言葉(お詫び込めての挨拶)なのだという見解をいただいた。なるほど。どうもメッセージの方向をファンと消費者に絞っていると思い込んでしまったかもしれない。
しかしどうして、メンバーの犯罪に関しての発言で福島の野菜が出てくるんだ????
なぜそこで発言する必要があったのだろうか。
DASH村は福島の浪江にあった。TOKIOたちは原発事故の当事者になり、広告塔になることで風評被害に抗う福島の農家たちを支援してきた。
震災からしばらくバラエティ番組をみていなかったこと、私が当時住んでいた地域の当事者性からして、彼らがどれくらいの影響を及ぼしたのかはわからないが、決して小さくないものだったのだろう。
彼らにとっては、それだけの自負があったのだろうか、と今思った。
私からするとなぜ今それを言うんだよとしか思えない言葉であっても、TOKIOにとっては、ずっと応援してきて、自分たちが果たしている役割というのを、私が思っているよりずっと大きいものだと感じていたとしたら。
もうTOKIO=福島野菜、ぐらいの立場にいるのだと思っているのだとしたら、メンバーが逮捕された瞬間、「また評価に影響がでる!」と思っても不思議でないし、ただちに消費者たちに釘をさしておかねばと思うのも当然だ。
まあ以上は全て仮定だけど。それでも小さく納得がいく。
TOKIO側の動機を想像で補うという暴力的行動で納得はいっても、自分がなぜ不快に思ったのかの分析が済んでいない。というわけで、少し考えてみる。
理由は複数あるのだろうけど、まず一つは、上でも述べた場違い感。なんでいまそれ言うわけ?という違和感。
もう一つは、TOKIOに対してでないものだったのかもしれない。
メンバーが逮捕されるという逆境の中でも、フクシマを、思いやる、立派なTOKIO。
という感動ポルノ。
に安易に感動する消費者。
このとき、フクシマは利用されているかもしれないが、TOKIOは別にフクシマを利用した訳ではない。
利用していたのは、それをシンプルなイイハナシにして楽しむ人間だ。
苛立ちの対象は消費する側であるべきだった。
無邪気な応援表明への苛立ちは、こういう時だけ思い返すこと、実際はもう殆ど農作物への影響なんてないのに、買うことは偉いことだとしていること、汚染土砂問題など喫緊かつどこかが痛みを負わねばならない問題は無視されていること、そういうことへの苛立ちだった。
TOKIOごめん。八つ当たりしちゃって。